虫歯や歯周病、また事故などで歯を失ってしまった場合の治療法としては、「インプラント」「入れ歯」「ブリッジ」の3つが一般的です。今回は、「もし歯が抜けてしまったら・・・」という仮定のもと、3つのなかでどの治療を選ぶ方が多いのかを調査してみました。
アンケートの結果は右のとおり。インプラントが過半数の方に支持されており、以下、入れ歯、ブリッジと続きます。回答者が、どんな理由でそれぞれの治療法を選んだのか見ていきましょう。
インプラント支持派の意見
見た目を重視!
・歯は見た目に大きく関わってくるので、綺麗なインプラントを選びます。(20代/男性)
インプラントに対して、多くの方が「費用が高い」というイメージを持っていましたが、それでも、見た目の美しさ・自然さを重視してインプラントを選びたいという方は多数いました。
噛むこと・食べることを重視!
・入れ歯と違って自分の歯と同じ感覚で食事ができるから。(30代/男性)
自分の歯と同じような感覚で噛むことができ、これまでと変わらず食事を楽しめることもインプラントが選ばれるポイント。「噛む」「食べる」という基本的な機能の回復を重視する声は少なくありませんでした。
インプラントはメンテナンスフリー!?
「インプラントは手入れが楽そう」と回答した方もいましたが、少し誤解があるかもしれません。インプラントは、毎日取り外してお手入れするものではありませんが、毎日の歯磨きや定期検診をおろそかにするとインプラント周囲炎という病気にかかり、最悪の場合、インプラントが抜け落ちてしまいます。インプラントだからといって、メンテナンスが要らないわけではないのです。
入れ歯支持派の意見
・インプラントは高額だし、ブリッジは周囲の健康な歯を削らないといけないから。(20代/女性)
入れ歯を選んだ方のなかには、「本当はインプラントがいいけど高いから・・・」という消極的な理由も多くありました。昔から、入れ歯には「目立つ」「違和感がある」「外れやすい」といったイメージがありますが、歯科医療の進歩によって見た目も自然でフィット感も優れた入れ歯が手に入るようになっています。優れた入れ歯の存在を知っているからこそ、入れ歯治療を選択した人もいました。
入れ歯をすると口臭が出る!?
「入れ歯だと口臭が出る」というコメントもありましたが、これは間違ったイメージです。たしかに、入れ歯に汚れが溜まってしまうと口臭の原因になりますが、毎日しっかりお手入れをして清潔にしていれば口臭は十分に抑えられます。
ブリッジ支持派の意見
・インプラントは費用も時間もかかるので、両側に歯があればブリッジにしたい(50代/女性)
入れ歯を選んだ方と同様に、「インプラントは高いから・・・」という理由でブリッジを選択した方も見受けられました。ブリッジは健康な歯を削らなければいけないのがデメリットですが、入れ歯のように取り外して洗浄する必要がなく、ある程度、噛む力を回復できるなどのメリットがある治療です。
ブリッジは保険適用!?
「保険が適用されるから」という理由でブリッジを選択した方もいましたが、ブリッジが必ずしも保険診療になるとは限りません。見た目の違和感をなくしたい場合や、金属アレルギーがある場合などは自費診療になる場合もあります。
院長より
見た目、噛む力、長持ちするかどうか、お手入れの大変さ、治療費、治療期間・・・どの治療を選ぶかは、患者様が重視するものによって変わってきます。まずは、目指すゴールを歯医者さんに率直に伝えてみることが大切です。「笑うと見える箇所だから、銀歯にするのは抵抗があるんです」「白くしたいけど、やっぱり高いですよね?」など、気になるポイントや要望を明確にすることが、納得のいく治療を受ける第一歩になるはずです。