コラム COLUMN

知って得する!歯のコラム

歯科医院を見極める7つのポイント(前編)

みなさんは、歯医者をどんな基準で選んでいますか?

「家から近い歯医者がいちばん」
――近所にかかりつけの歯科医院があるのは理想的ですね。
「通勤・通学の途中で行けるところがいい」
――もちろん、通いやすさは重要ですよね。
「予約を取りやすい医院がいい」
――歯が痛いのに、何日も待たなければいけないのはつらいですよね。
「土日に診察している歯医者がいい」
――忙しい方にとっては、土日に診てくれる医院はありがたいですね。

このような意見が多いのが現実ですが、これらは歯科医院選びのサブ的なポイントでしかありません。後悔しない治療を受けるためには、もっと本質的なポイントから歯科医院を見極める必要があります。

今回と次回のコラムでは、「歯科医院を見極める7つのポイント」について解説していきます。「虫歯ができたかも・・・」という方はもちろん、長期的・継続的に通える歯医者さんを探している方、矯正・審美・インプラントなどの自費診療を検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。

ポイント01:時間をかけて丁寧に説明してくれる

歯科医院に行ったとき、「先生の説明が長くて・・・」と考えてはいけません。時間をかけて丁寧に説明してくれることは、良い歯医者さんの条件の一つです。

ドクターがしっかりと説明をして、患者様が納得して治療を受ける「インフォームド・コンセント(説明と同意)」は、歯科治療の根幹となる行為です。ドクターは患者様から十分に話を聞き、そのうえで分かりやすく情報を提供し、患者様に正確に理解してもらう。これを実践することで、その人にとってのベストな治療を選択できます。初診時であるならなおさら、インフォームド・コンセントは重要です。初診時にしっかりと患者様の話を聞くことが、正しい診断、的確な治療へとつながり、結果として最良の治療結果をもたらすのです。

ポイント02:すぐに歯を削らない・抜かない

どんなに優れた技工物でも、本物の歯にはかないません。二度と再生しない天然歯だからこそ、安易に削ったり抜いたりするのは考えものです。確かに削ったり抜いたりすれば、そのときの症状は解消されますが、もし本来、削ったり抜いたりしなくても良い歯だったとすれば患者様にとってはマイナスです。削った歯は少なからずもろくなり、寿命が短くなります。抜歯すればインプラントや入れ歯などの治療が必要になりますし、周囲の歯や歯並びに悪影響を及ぼす可能性もあります。

やむを得ず、「削る」「抜く」という選択をせざるを得ない場合もありますが、本当に良い歯医者さんは、患者様の歯をできるだけ「削らない」「抜かない」治療を最優先に考えます。「削る」「抜く」治療なら、どこの歯医者でもできます。歯科医院として差が出るのは、健康な歯を残すために、どれだけ努力をしてくれるかだと言えるでしょう。

ポイント03:プロ意識の高いスタッフが揃っている

歯科治療の質はドクターの腕によって左右されますが、それだけで決まるものではありません。どれだけ技術に優れたドクターがいても、スタッフとの連携がとれていなければ満足できる治療は望めません。歯科医院を選ぶときは、歯科衛生士や歯科助手などのスタッフに目を向けてみることも重要です。

治療前にお口の中をしっかりとクリーニングして口腔内環境を整えることで、その後の治療の効果は変わってきます。また、抜かりなく治療器具の洗浄・滅菌を行うことで、治療の安全性が担保されます。一人ひとりのスタッフが、ドクターや他のスタッフとしっかり連携をとって診療に取り組んでいる歯科医院は信頼できると言えるでしょう。