マウスピース矯正は、装置を自分で取り外すことができる反面、決められた装着時間を守らないと計画どおりに歯が動かず、治療完了が遅れてしまう可能性があります。
» 効果が半減!?マウスピース矯正の注意点とは?
「ずぼらなので、サボってしまいそう・・・」という方は、もしかしたら固定装置を装着するワイヤー矯正のほうが向いているかもしれません。
とはいえ、ワイヤー矯正にはワイヤー矯正の注意点があります。今回は、ワイヤー矯正中に気を付けるべき点について解説していきましょう。
ワイヤー矯正~治療中の注意事項~
虫歯になりやすい!?
矯正装置(ブラケット&ワイヤー)を歯に装着していると、歯磨きの邪魔になり、装置の間などにプラークが溜まりやすくなります。口腔内が不衛生になるほど虫歯のリスクが高くなるのは、みなさんご存じのとおり。つまり、ワイヤー矯正中は普段より虫歯にかかりやすい環境にあるということです。
もし、矯正治療中に虫歯ができてしまったら、一度装置を取り外して虫歯の治療を優先する必要があります。矯正を中断せざるを得なくなるため、結果として治療期間が長引いてしまいます。計画どおりに矯正治療を進めていくためには、普段以上に丁寧に歯磨きをして、虫歯の予防に努めることが大切です。
痛みがある!?
ワイヤー矯正は、ワイヤーの力で歯を引っ張って動かすため、痛みを伴うことがあります。特に、装置を装着・調整してから1週間程度は痛みが気になるかもしれません。時間が経てば落ち着くので心配はありませんが、職業などによっては痛みの影響を考慮しておいたほうがいいかもしれません。
話しにくくなる!?
ワイヤー矯正中は装置が唇に当たって口腔筋を動かしにくくなるため、話しにくくなることがあります。慣れてしまえば問題はありませんが、人前で話すことが多い職業の方は慎重に考えたほうがいいかもしれません。
口内炎ができやすい!?
ワイヤー矯正中は、装置の出っ張った部分が頬の内側の粘膜を傷つけてしまうため、口内炎ができやすくなります。また、同じ部分に何度も装置が触れるため、口内炎が治りにくくなります。
食事に制限がある!?
ワイヤー矯正中に「食べてはいけない物」はありませんが、注意が必要な食べ物はいくつかあります。たとえば、キャラメルやガム、餅などの粘着性の強い物は、装置にくっついて外れたり破損したりする原因になります。せんべいやリンゴ、氷などの硬い物も、装置が壊れる原因になります。その他、以下のような食べ物にも注意が必要です。
【挟まりやすい食べ物】ほうれん草・ニラ・ネギ・えのき・肉・イカなど |
【詰まりやすい食べ物】ビスケット・クッキー・ポテトチップスなど |
【着色しやすい食べ物】カレー・トマトソース・キムチ・コーヒーなど |
院長より
矯正治療を受けるにあたって、目立ちにくさや治療費を重視する方はたくさんいます。何を優先するかは人それぞれですが、治療中に「快適に過ごせるかどうか」ということにも目を向けていただきたいと思います。ワイヤー矯正にもマウスピース矯正にもメリット・デメリットがありますが、比較する際は、治療中の生活をしっかりとイメージすることが大切です。矯正治療は長い期間を要しますので、様々な面で自分にいちばん合った方法・装置を選んでくださいね。