グラントウキョウスワン歯科・矯正歯科からの回答
すきっ歯とは、歯と歯の隙間が空いた状態のことです。原因として、生まれつき歯の本数が少ない欠損歯(けっそんし)や、歯のサイズが小さい矮小歯(わいしょうし)など、先天的な理由が考えられます。また、歯周病など口腔内の病気や強く噛みしめる癖など、後天的な影響によってもすきっ歯になるケースがあります。ほかにも、加齢で歯茎が下がることでも、すきっ歯が進行してしまいます。
すきっ歯だとこんな弊害がある
すきっ歯は見た目だけの問題ではありません。歯の隙間に食べ物が挟まりやすく歯垢が付着しやすくなり、むし歯や歯周病の原因になるなど口腔内のトラブルを招いてしまいます。歯周病にかかると歯槽骨という顎の骨が溶かされ、最悪の場合は歯が抜け落ちてしまう恐れがあります。そのため、すきっ歯を放置するよりは、歯科医院にて適切な治療を行った方が、将来的に歯を残せる可能性を高められるのです。
また、噛み合わせが悪くなるので顎の筋肉が緊張して固まり、隣接する首や肩の筋肉にも影響を与えることで肩や首のこりの原因になります。すきっ歯は口腔内だけではなく、全身の健康にも影響を及ぼしているのです。
審美治療ですきっ歯を改善
当院ではすきっ歯の治療法として審美治療も行っています。審美治療とは、歯の機能回復を行い美しく見せるための治療です。すきっ歯に対しては、「ラミネートベニア」と「セラミッククラウン」「ジルコニアクラウン」の3つの治療法を用いるケースが多くあります。
ラミネートベニアとはつけ爪のようなもので、歯の表面を薄く削った上からセラミック(陶器)製の薄い板を接着。健康な歯を大きく削らなくても見た目を美しく改善できるため、負担の少ない治療法だといえます。歯を白く見せられるだけでなく、隙間もなくなるのでブラッシングがしやすくなり、歯垢が溜まりにくくむし歯や歯周病の予防にもつながるのです。
ほかにも、歯を削る必要のある、セラミッククラウン(オールセラミック)という治療法があるのですが、これらも歯を削る必要があります。歯を削った部分に陶器で作られたオールセラミックのクラウン(被せ物)を装着することで、美しく白い歯が手に入ります。金属不使用なのでアレルギーの心配もなく、光を受けた際に歯の内部(コア)が透けて見える心配もありません。また、人工ダイヤモンドであるジルコニアを使用した、金属に匹敵する強度を持つ「ジルコニアクラウン」もおすすめです。こちらはセラミッククラウンよりも透明度が高いため色味の調整がしやすく、天然歯にマッチした調整ができます。
部分矯正(MTM)もすきっ歯に対応できる
審美治療が補綴物で対応するのに対し、歯そのものの位置を動かすことですきっ歯を治す矯正治療という方法もあります。ブラケットと呼ばれるボタン状の突起を歯に装着し、ワイヤーでわずかな力をかけて引っ張りながら少しずつ歯の位置を動かします。装置を使って歯を移動させ隙間を埋めていき、すきっ歯を改善していきます。矯正治療には一部分のみに対応した「部分矯正(MTM)」があり、前歯にのみ装着してすきっ歯を改善できるケースもあります。歯の全体を矯正するのと比べて、短期間で安価に行えるのが特徴です。
しかし、上下の噛み合わせなど口腔内の状態によっては、見た目には一部分のみの症例でも、全体の矯正が必要なケースもあります。矯正治療は見た目だけではなく、噛み合わせや全体のバランスを整える治療ですので、総合的な診断が必要です。
グラントウキョウスワン歯科・矯正歯科 院長より
すきっ歯はすぐに対処しなければならない問題ではありませんが、将来的にむし歯や歯周病のせいで大切な歯を失う可能性があります。審美治療や矯正歯科での治療をご検討ください。ただし、慌てて施術を受ける必要はありませんので、信頼できるドクターのいる歯科医院探しから始めましょう。最初のカウンセリング時にご要望を伝えてみて、ご納得のいく回答を得られた歯科医院で治療を受けるようにしてください。